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富山県南砺の地で育まれた、旬の逸品。


お客様からの発酵に関するご質問・・

熱心なお客様よりお問い合わせを受けました。

【ご質問】 今年のかぶら寿司の販売を楽しみにしております。

また、ちょっと疑問なのでお聞きしますが、かぶら寿しは麹で漬けてあるのにどうして乳酸醗酵するのですか?

麹菌の醗酵ではないということですか?その辺教えていただければ幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。

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【回答】

乳酸菌は、動物性乳酸菌と植物性乳酸菌がございます。
私どもの作る、糀漬けは植物性の乳酸菌がかかわっているのです。
(ですから、発酵が進むと酸味がでます。→美味しいものは酢になるとの俗説もありますね)

かぶら寿しの発酵につきまして弊社の考えをお伝えします。(研究者でも完全にわかっていない部分が多々あるようです)

まず、麹菌の発酵について

麹菌は、お米につけて養殖します(米麹の事です)

米麹をご飯と寝かし麹菌を増殖させます

麹菌が頑張る事により、酵素ができます

(色々な種類の酵素ができます)

この酵素活性が、美味しくなる元になります。

酵素活性で、炭水化物やタンパク質、脂肪が美味しく分解されます(よね田では、糀甘酒と呼んでいます)

※よね田では、麹菌そのものや米麹を麹と表現し、麹を酵素活性による加工で出来たものを糀と表現しています。

乳酸発酵について

「かぶら寿し」は、かぶに魚をはさんで糀甘酒で漬け込みます。「米」や「かぶ」「大根」には植物性乳酸菌などがいます

この乳酸菌が「糀甘酒」の栄養たっぷりの中で頑張り、旨みが増していくのです。

このような工程を14日前後続ける事により、美味しいかぶら寿しが出来ます。

「でも、普通2週間もたったら食品は腐るのではないか?」という疑問がでますよね?

通常、麹の仲間の菌でも頑張ると毒を出します。これを食べると中毒になりますから要注意です。

麹は、アスペルギウス・オリゼという名前です。

この オリゼは毒を出しません

(アスペルギウスでもほとんどの菌は毒を出す様です毒を出す事により自分たちを守り繁栄させるのです)

アスペルギウス・オリゼを見つけた日本人は、千数百年の間この菌を養殖してきました。ヒトが育てた菌です。

日本食は、この菌を利用して味噌や醤油、酒、酢等を作り固有の美味しさを追求してきました。

麹は毒を出しません

話を元に戻します。なぜ腐敗しないのか?です。

アスペルギウス・オリゼは自分を守る方法として、酸っぱくします。

周りを酸っぱくする事により他の菌を消滅させ、毒の代わりに酸っぱさで他の菌を寄せ付けないようにしているのです。

麹菌が頑張っている間は、他の菌は存在しにくいのです。

「かぶら寿し」は、麹菌と乳酸菌がそれぞれ頑張る事により美味しくなっています

余談ですが、かぶら寿しは、乳酸発酵が進むと酸っぱくなります。この熟成を好まれない方も多いのですが、酸を出して悪い菌を寄せ付けないとイメージすると、召し上がり方も随分と変わるのではないでしょうか?

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